【テレビ局の雑学】大手テレビ局の歴史は明治時代までさかのぼる!?

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映像と音声を電波に乗せた番組を放送する事で長い間、お茶の間を楽しませてきたテレビ。フジテレビ、日テレ、TBSなんかは誰でも知ってるはずだ。

ただ、テレビ局が設立された経緯については、知らない人も多いかもしれない。

いつ、誰が、どうやってテレビ局を設立したのか。

今回は現在の大手テレビ局がどのような経緯で設立されたのかを、明治時代までさかのぼって解説する。

テレビ局設立の経緯をざっくり

各テレビ局が設立される経緯はざっくりとこんな感じ。

  1. 明治時代(1870年頃)に、新聞を売る事を商売とする団体(後の新聞社)があらわれる
  2. 1900年頃、アメリカでラジオが発明され、日本にも広まる
  3. 日本の新聞社達がラジオ局を設立して、民放のラジオ放送が始まる
  4.   1925年にイギリスでテレビが発明される
  5. ラジオ放送局をしていた会社達がテレビ局を設立し、テレビ放送を開始する

つまりテレビ局とは、海外で発明された技術を、お金に余裕のあるメディア団体が転用した事でできたものだ。

それでは新聞社の始まりから説明していく。

新聞社の始まり

特定の出来事を知らせる紙媒体である新聞。読売新聞がガッキーと星野源の結婚を報じたり、朝日新聞が建設会社のデータ改ざん事件を報じたり。とにかく毎日いろんな出来事が報じられる。

日本では江戸時代から新聞を発行する商売が始まっていた。明治時代になると、朝日新聞、読売新聞、毎日新聞(当時は東京毎日新聞)など、今でも残る新聞が発行させるようになる。

今ではインターネットの影響で発行部数は年々減少しているが、それでも高齢者層を中心に一定の読者はいる。下記は全国で発行されている新聞5紙。

新聞5大紙

読売新聞

読売新聞グループ本社の子会社である読売新聞社が発行する新聞だ。読売新聞グループ本社は野球球団である読売ジャイアンツやレジャーパークのよみうりランドも子会社に持つ。

読売新聞社が主体となって日テレ(日本テレビ放送網)の開局に携わる。

朝日新聞

明治時代から発行されてる新聞の一つ。明治新聞を発行する明治新聞社は甲子園の運営なんかも行っている。朝日テレビの開局に大きく携わる。

毎日新聞

毎日新聞社が発行する、明治時代から発行され続けている新聞の一つ。毎日新聞社は、スポーツニッポン新聞社と共に、毎日日本グループホルディングスの子会社。

産経新聞

1942年に初めて出版された新聞。産経新聞は他の新聞社と比べると比較的新しい会社。フジテレビジョン、ニッポン放送、文化放送と共にフジサンケイグループを結成する。

日本経済新聞

経済や企業関係の記事が多い新聞。日経新聞社は日本を代表する株価指数である日経平均株価の計算・発表も行っている。テレビ東京の開局に大きく携わる。

明治時代では情報を得る手段が新聞しかなかったので、新聞を発行する新聞社は今よりずっと大きな存在だった。ここでは紹介した新聞五大紙意外にも「中日新聞」や「北海道新聞」など、まだまだ沢山の新聞がある。

新聞記者に焦点を当てた映画→ 映画「新聞記者

ラジオ局の始まり

電波を使って音声を発信するメディアであるラジオ。1900年にエジソンの会社で働いてたアメリカ人が、世界で初めて電波に音声を乗せる事に成功し、1900年代から普及する。

1925年には今のNHK(当時の東京放送局)が日本初のラジオ放送を成功させた。1953年に日本初のラジオ放送が3局で開始される。

大手ラジオ5局

TBSラジオ

ラジオ東京(後のTBSラジオ)は朝日新聞社、毎日新聞社、読売新聞社、電通の4社が共同で設立されたラジオ局。1953年の放送当初はラジオ東京って名前だった。TBSテレビの開局に大きく携わる。

TOKYO FM

1960年に東海大学が始めたラジオ放送局(当時はFM東海)。

文化放送

聖パウロ修道会(キリスト教のグループ)が設立した放送局。最初は布教目的でラジオ放送を始めたそう。関東圏を対象にAMラジオで放送している。後にニッポン放送とともにフジテレビを開局する。

J-WAVE

西武百貨店などが中心となる「セゾングループ」と交通事業を中心とする「東急グループ」が出資関わったラジオ局。J-WAVEの放送によって「J-POP」という造語が作られた。若者に響くおしゃれなラジオ局として始まった。

ニッポン放送

1954年に約200社の出資で始まったラジオ局。なのでメインの株主みたいな団体はいない。現在はフジグループの系列となっている。後に文化放送とともにフジテレビを開局する。

以上がラジオ局でも特に大きな5局だ。

1959年に天皇の結婚パレードがテレビ中継がされたのをきっかけに、テレビが一気に普及し、逆にラジオは聞かれなくなっていった。

テレビ局の始まり

映像と音声を送るメディアであるテレビは1928年のアメリカ放送局の実験放送に始まる。日本だと1939年にNHKがテレビの実験放送を開始、1951年にはパナソニックやシャープが大衆向けにテレビの販売を開始する。

1955年には現在のTBSテレビがテレビ放送を始める。

テレビ大手キー5局

東京都内にある5つの主要なテレビ局である大手キー局。

フジテレビ、日テレ、TBS、テレ朝、テレ東が代表的だ。

日本全国のテレビ局一覧は 放送ライブラリー から

フジテレビ

ニッポン放送と文化放送が主体に、東宝、松竹などの映画会社も出資に参加してできたテレビ局。リモコンキーは8ch。産経新聞、ニッポン放送とともにフジグループを構成する。

日テレ

日本テレビ放送網が運営する日テレ。読売新聞が主体となってできた放送局。リモコンキーは4ch。BS日本やCS日本同様、日本テレビホールディングスの小会社。

TBSテレビ

TBSラジオが主体となってできたテレビ放送局。リモコンキーは6ch。

ドラマのTBSとして人気のテレビ局だった。

テレビ朝日

朝日新聞社の傘下として始まったテレビ局。BS朝日同様、テレビ朝日ホールディングスの子会社。

テレビ東京

日本経済新聞社の子会社的立ち位置で始まったテレビ局。現在はテレビ東京ホールディングスの小会社。

テレビ東京の歴史や戦略について書かれた本↓

攻めてるテレ東、愛されるテレ東: 「番外地」テレビ局の生存戦略

準キー局

大手キー局の次に多くの人に見られる準キー局。

総務省の分類によると大阪府大阪市にある4局(毎日放送、朝日放送テレビ、関西テレビ放送、読売テレビ放送)を指す。

毎日放送

元々は毎日新聞、NEC、京阪電鉄が中心となって設立されたテレビ局。

現在は近畿地方を中心にテレビ放送を行なっている。

朝日放送テレビ

テレビ朝日のグループ会社として設立された会社。

関西テレビ放送

フジテレビ系列の会社を中心に設立されたテレビ局。

読売テレビ放送

日本テレビの系列として設立されたテレビ局。

現在はテレビ局が上場した事で、新聞社やラジオ局がテレビ局の大株主ではなくなった。それでも今のテレビ局と新聞社は大きく関係したままである。

まとめ

以上、こんな感じでテレビ局やラジオ局は新聞社の出資によって設立されたパターンが多い。今では、新聞社<ラジオ局<テレビ局って力関係だが昔はこの力関係が真逆だった。

また、キー局以外にも地方局やデジタル放送なんかも大手キー局の傘下である場合が多い。

今となってはテレビ局自体もインターネットが広まった事で、視聴者が減少傾向になっている。

テレビ局の制作に20年以上関わった製作者が書いた解説本

テレビ局の裏側

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