雑誌や漫画、書籍の出版を行う出版社。日本にある出版社の数は2900社以上もあるといわれている。
今回はそんな出版社の中でも、特に大きな売り上げを上げる出版社はどこなのか、について解説する。
大手出版社はこの4つ
そもそも出版社とは
そもそも出版社とは本や雑誌を作ったり、どんな本・雑誌を作るか考えたりする会社だ。
具体的には、「編集者」がどんな本をどう作るか指示し、「校閲者」が誤字を確認しなが本の制作が進んでいく。
例えば、書籍を出版する場合は
- 出版社がどんな本を作るか会議で決める
- 著者もしくは出版社のライターが原稿を作成する
- 校閲社が誤字を直したりする
- 印刷会社が印刷・製本する
- 取次業社が完成した本を書籍に渡す
- 書店に完成した本が並べられる
このような流れで本が完成され、書店に並べられる。
今回はそんな出版社の中でも特に大手で沢山の本を扱っている出版社を紹介する。
講談社
講談社は1938年創業の、東京都文京区に本社をおく大手出版社。会社のキャッチコピーは「おもしろくて、ためになる」。会社化する前は、あるテーマに関する筆者の意見がずらずら書かれた雑誌(弁論雑誌)を発行する団体だった。
主な発行雑誌は、女性誌「ViVi」、男性誌「週刊現代」「フライデー」、幼児誌「たのしい幼稚園」、女性コミック「なかよし」、男性コミック誌「週間ヤングマガジン」「週刊少年マガジン」など多数。
講談社が出版している雑誌一覧は「講談社 公式HP」から。
社内には沢山の部門があるが、漫画などを発行する部門と「フライデー」などを発行する報道部門のつながりは弱いらしい。
テレビ朝日やTBSの株も1,2%ほど所有しており、作品の映像化にも積極的。
話題の漫画(東京リベンジャーズや五等分の花嫁)がすぐにアニメ化される理由の一つがこれ。
歴代講談社漫画賞 には「東京リベンジャーズ」や「逃げ恥」、「弱虫ペダル」や「五等分の花嫁」などがランクインしている。
集英社
集英社は1949年創業の、東京都千代田区に本社を置く大手出版社。実は小学館で娯楽雑誌を発行する部署が独立してできた会社。なので「まじめ系」より、「楽しい系」の雑誌が多い。今でも小学館の子会社的立ち位置にいる。
主な発行雑誌は、少年漫画誌「週刊少年ジャンプ」、青年漫画誌「週刊ヤングジャンプ」、少女マンガ誌「りぼん」、女性誌「non-no」、男性誌「週刊プレイボーイ」など多数。
集英社の発行雑誌一覧は「集英社 公式HP」から。
歴代の漫画作品だと、ドラゴンボール、ワンピース、スラムダンク、HUNTER × HUNTER、ナルトが有名。
小学館
小学館は1945年創業の、東京都千代田区に本社を置く大手出版社。創業当初は小学生向けの本をメインで出版してたため、現在の社名となった。
主な発行雑誌は、男性コミック誌「コロコロコミック」、児童誌「小学一年生」、情報誌「女性セブン」など多数。
小学館が出版している雑誌一覧は「小学館 公式HP」から
小学館漫画賞には「からかい上手の高木さん」、「アオアシ」、「モブサイコ100」が受賞作品にある。
KADOKAWA
KADOKAWAは角川書店が出版業などで事業拡大してできた会社。出版事業以外にも映像事業、ゲーム事業、教育事業、webサービス事業など多数の事業を運営している。ニコニコ動画を運営するドワンゴを子会社に持つ。
KADOKAWAが出版する書籍・雑誌一覧は「KADOKAWA 公式HP」から。
その他
他にも宝島社、学研プラス、新潮社、文藝春秋、日経BP、NHK出版、ダイヤモンド社など多数の出版社がある。
現在は書籍の電子化により、紙書籍の売り上げは低迷気味となっている。そのため各出版社はwebメディアや電子書籍の出版などの事業も展開している。
最も売れてる雑誌は?
ちなみに雑誌のオンライン書店「Fujisan」のランキングによると2022年11月現在で、最も定期購読されている雑誌は、1位は「ジャパンタイムズ アルファ」、2位は「週刊文春」、3位「kodomoe」となった。
(ソース:Fujisan.co.jo)
書店の大手は?
書籍をお客さんに販売する場所である書店。店頭販売だけでなく、ネット販売も行う書店も多い。
店頭販売をするなら、出版社から出版取次会社を経由して書店に届けられる。
大手の書店はどんな会社があるかを紹介する。
ジュンク堂書店
大手印刷会社である大日本印刷の子会社である丸善CHIホールディングスの完全子会社。「JUNKDO」とも表記される。全国に84店舗ある。
紀伊国屋書店
紀伊国屋書店は新宿に本店を置く1926年創業の書店。出版業も行う。本屋以外に書店の経営もしている。全国に39店舗ある。
ブックオフ
古本や中古家電を販売するブックオフ。1990年に創業。比較的最近に出版された本を取り扱う新しい形態の古本屋だった。パートが社長に上りつめた事例のある企業としても脚光を浴びた。全国に800店舗以上展開している。
オンラインショップ
オンラインショップだと、楽天やAmazon、メルカリがある。また各出版社や書店でもオンラインで書籍を販売しているところも多い。
まとめ
このように大手出版社は講談社、集英社、小学館、KADOKAWAの4社だ。書店の大手はジュンク堂書店、紀伊国屋書店、ブックオフが有名。
おそらく、一度は耳にした事がある名前がほとんどだったのではないだろうか。
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