先日、細田守が監督をつとめる映画「竜とそばかす姫」を見ました。
細田守監督の映画は今作以外全て視聴済みだったのですが、今作だけタイミングが合わず、見てませんでした。
やっと見れたって感じ。
感想は一言でいうと、「前半は微妙、後半はまあまあ面白い」。
という事で、作品の感想をつらつら書いていきます。
細田守 監督について
細田守は富山県上市町出身の映画監督。小学校1,2年生まで吃音(言葉が上手く話せない症状)により特別学級に通っていた。「劇場版デジモンアドベンチャー」で映画監督デビューを果たし、『時をかける少女』(2006年)、『サマーウォーズ』(2009年)で国内外の注目を集める。2011年にアニメ映画を制作する会社「スタジオ地図」を設立する。
細田守の代表作
「竜とそばかす姫」のあらすじ
あらすじは、普通の女子高生が仮想世界「U」で、何気なく歌を歌ったところ、その歌が爆ハネして、仮想世界で有名になっちゃったって話。
顔を出さず歌で有名になった女子高生って設定で、歌手のAdoちゃんを連想しました。
本作は、現実世界の話と仮想世界の話が平行して進んでく感じです。
仮想世界は、なんだか映画「サマーウォーズ」の感じと似てました。
仮想世界では、主人公の子が歌うシーンが頻繁にあって、その感じはミュージカルっぽいし、少し前に公開された映画「ワンピース FILM RED」にも似た印象を受けました。
一方、主人公は現実世界だと、割と地味目な女の子。暗めのメガネ女子と親友で、幼馴染のイケメン君に片想い中。
小学生の頃、母を事故で亡くした事がきっかけで、割と塞ぎ込みがち。
映画タイトルの「そばかす」は主人公の顔にできたそばかすから来ています。
「竜とそばかす姫」の舞台地
舞台は高知県。作品では高知が舞台地である事をほのめかすシーンがいくつもあって、その一つが主人公が家族でかつおのたたきを食べるシーン。
高知といえばカツオが有名なので。
ちなみに、今作品のファンの方が「竜とそばかす姫」の聖地巡礼をした記事を書かれてます。
作品の再現率の高さが伺えます。
【竜とそばかすの姫 聖地巡礼】映画で使われた場所を徹底取材!
感想1 前半は少女漫画っぽくて微妙だった
正直、前半は微妙でした。主人公と幼馴染の男の子との恋愛エピソーが少女漫画っぽくて、あまり感情移入できなかったです。
主人公が片想いしてるイケメン君は、学校の女の子達からも超絶人気。彼が友達とバスケしてるのを取り囲んだ女の子達が「キャーキャー」言ってるシーンとか、ちょっとコメディっぽい感じがしました。
イケメン君が主人公ちゃんに接する態度も、少女漫画の王子様っぽい「オレ様感」が強くてなんか好きになれませんでした。「おおかみこどもの雨と雪」に登場した「そうへい君」の方がまだ良かった。
あと、主人公ちゃんがイケメン君とちょっと話してただけで、学校中の女の子から集中砲火されそうになるシーンがあります。それもなんかちょっと微妙だった。
ヒロインちゃんとボート部君(両方主人公の友達)が両思いになるシーンも、ちょっと尺取りすぎな印象を持ちました。
感想2 後半から面白くなってきた
現実世界だと、イケメン君に消極的な主人公ちゃん。ですが仮想世界だととても積極的。仮想世界で追われる身となっている「竜」ってキャラがいるんですが、仮想世界では「竜」に主人公「そばかす姫」が距離を縮めてく展開となります。見る人によっては、主人公に対して「浮気っぽい」って感想を持つかもしれませんが、筆者は特に何も思いませんでした。
一匹狼の「竜」とそんな彼が気になってしまった「そばかす姫」。なんだかディズニー映画の「美女の野獣」みたいな展開でした。
主人公が、竜について調べていると、どうやら竜は父親から虐待を受けている14歳の男の子であった事が発覚します。この辺から面白いって思うようになりました。
色々あり、主人公が仮想世界「U」で顔出しすれば、「竜」を父親の虐待から救えるかもしれないって状況になります。
そこで、初めて主人公が仮想世界のみんなに顔を晒すわけです。緑のビームを当てて自分の顔を晒しました。
緑のビームを当てられて顔が晒される件について
緑のビームをくらい素顔を晒した主人公。映画的にも割と盛り上がるシーン。
個人的には、事前に「緑のビームを食らったらこんな大変な事になるんだよ」って描写があった方が、分かりやすかったかなって思いました。
事前に誰かに緑ビームを当てておいてほしかった。
ですが、ストーリー的には主人公が「身を挺して人助けをする」シーンに「おお!」 ってなります。
最後はハッピーエンド
そんなこんなで虐待されていた男の子「竜」を無事救出できた主人公ちゃん。「竜」は東京都大田区に住んでいたそうで、高知に住む主人公ちゃんがわざわざ高知から夜行バスで救出に向かいます。
高知から東京まで夜行バスで約12時間もかかるので、だいぶ長旅だったと思われます。
最終的には、「竜」を救出してハッピーエンド。イケメン君とは結局よくわかんない感じで終わります。
まとめ
まとめると、前半は少女漫画っぽい感じで微妙でした。後半のシリアスな展開から面白みを感じてきました。
「竜とそばかす姫」は酷評されてるみたいな話も小耳に挟んだのですが、まあわからなくはないかなと。
でも、ハードルを上げずに見れたので、それなりに楽しめました。
細田守の作品は「周りから理解されず苦しむ登場人物」が多い気がします。
もしかしたら、監督の幼少期を反映しているのかも。
細田守監督の作品は機会があれば次回作も見たいですね。
コメント